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着工戸数はマイナス継続、床面積もマイナス継続…2017年9月新設住宅戸数2.9%減(最新)


着工戸数はマイナス継続、床面積もマイナス継続…2017年9月新設住宅戸数2.9%減(最新)

 
着工戸数はマイナス継続、床面積もマイナス継続…2017年9月新設住宅戸数2.9%減(最新)
国土交通省は2017年9月30日付で同省公式サイトにおいて、2017年9月の新設住宅戸数の動向(建築着工統計調査報告)を各種データと共に発表した。それによれば2017年9月の新設住宅着工戸数は前年同月比では2.9%減の8万3128戸で、先月から継続してのマイナスとなり、3か月連続の減少を示したことが分かった。着工床面積は3か月連続のマイナス・3.9%の減少となっている(【国土交通省:発表リリース一覧ページ】)。

数字上、中期的な流れの解説


戸数増加の具体的な内訳では持家が2.7%減と4か月連続の「減少」、貸家は2.3%減と「減少」、分譲住宅は5.3%減と「減少」の動きを示した。今回月は持家・貸家・分譲住宅すべての利用関係で減少となった。細部まで見た項目別では公的資金による貸家の上げ幅がもっとも大きく0.3%増、分譲住宅によるマンションの下げ幅がもっとも大きく9.2%減との結果になった。

社会問題化し世間に喧噪を巻き起こした「耐震偽装問題」をきっかけに、大きな論争を経て実施された2007年の「改正建築基準法」。しかしその施行時において行政側による対応の手際の悪さや準備不足(確認用ソフトウェアですらまともに整備されていなかった)、そしてほぼ同時に顕在化した世界規模の金融危機・不況により、不動産市場は大いに萎縮する。さらに2008年秋に始まるリーマンショックを起因とする、追い打ちをかける不況が襲い掛かる。

それらの苦境を経て、2011年に入ると一部で状況好転の兆しも見られたが、同年3月に発生した東日本大地震・震災が再び市場へ冷や水を浴びせる形となる。その上以前から一部露呈していた「当時の」政府の失策・無策ぶりが、ここ数十年においては最大の非常事態とも表現できる東日本大震災において多方面で暴露される形となり、消費者の住宅需要に多用な変化をもたらした。

また、その震災に伴う消費者需要の変化に対応し、新しい需要の取り込みを狙った商品開発・展開も行われ、その動きに合わせて既存の仕組みも連動する形で、進歩発展の動きを示している。そして昨今では景気回復期待・回復感もあり、不動産業界でも景況感の持ち直しが見受けられた。

実際、2014年2月分までの18か月は連続して新設住宅着工戸数が前年同月比でプラスを示していた。これもその景況感の回復の表れと言える。12か月=1年を超えたため、単純な「前年がマイナスだったので、その反動としてのプラス化」を超えた上昇機運であることは間違いない。その後2014年3月以降は同年4月からの消費税率改定に伴う需要縮小や景気停滞感から、12か月連続で前年同月比ではマイナスを示した。

2015年3月に入るとようやく13か月ぶりに前年同月比ではプラスに転じ、大きく盛り上がりを見せた後、同年9月以降はプラスマイナスゼロ近辺でのもみ合いにシフトしたが、それ以降は上昇の機運に転じていた。2016年6月は久々にマイナスを計上したが、これは比較対象となる前年同月の2015年6月における前年同月比がプラス16.3%と大きな上昇を示していたことの反動とも評価できる。実際、2年前同月比を算出すると、13.5%のプラス、年換算では6.5%のプラスとなる。

昨今ではこの数か月に限れば勢いが減じてマイナス基調となっており、懸念を覚えさせる流れを示している。

 

↑ 新設住宅戸数の変遷(-2017年9月)

↑ 新設住宅戸数の変遷(2015年9月-2017年9月)

今回月は3か月連続しての前年同月比でマイナス。もっとも前年同月における前年同月比はプラス10.0%であることから、反動も多少ながら影響している。実際、単純2年前比ではプラス6.75%(年換算プラス3.3%)を示している。それでも勢いが欠けているのは否めず、今後の動向に関してはより一層注視すべきだろう。

改正建築基準法の施行と金融不況のはじまりによる各値の下げ、リーマンショックによる下げ、合わせて2段階の下落を経験したのち、東日本大地震・震災以降は下落、リバウンドによる上昇を繰り返していた。2012年の夏に数か月に渡る下落を記録してからは、昨年の下落の反動を受けての底上げも合わせ、プラスの動きを示している。2012年10月に直近のピークを迎え、それ以降はプラスの幅は縮小していた。

 
・耐震強度偽装問題を踏まえた
「改正建築基準法」施行(2007年6月)

・「新築」住宅市場大規模収縮
低迷期
・2008年夏で底打ち
 「前年比」でプラスに
・2008年10月再び下落・失速へ
(リーマンショックの影響)

2009年3月以降低迷、その後回復へ。

震災発生で不透明感。
消費者マインドの変化に応じた
新たな需要の発生。
消費税率引上げの駆け込みと
反動を乗り越え、
現在は景況感の実体化によるプラス、
そして消費税率引上げを受けて
状況悪化、マイナス。
1年を経て復調へ。
最近ではやや失速の気配。
ところが2013年5月からは直前の動きから転じて、プラス幅も大きなものとなった。本格的な住宅市場の活況化が体現化したといえる。また2014年4月からの消費税率引上げに伴い、引渡しや代金支払い(の一部)が2014年4月以降にずれこんでも、2013年9月末までに工事請負契約を締結していれば、適用税率は5%のままという経過措置が取られたことで、2013年9月までの数か月間は「駆け込みラッシュ」的な動きが見られた。

実際適応期間の最期の月2013年9月は大幅増のプラス19.4%、その翌月10月はプラス7.1%と上げ幅を縮小。その次の月にあたる11月はさらに上げ幅を縮小するとの懸念もあったが、フタを開けてみれば再び大幅増と相成った。そしてそれ以降もプラス圏での推移は続いていたが、2014年2月には失速する形でプラス1.0%に留まり、そして3月にはついにマイナス2.9%に転じてしまった。以後、4月から2015年2月に至るまでマイナスは継続していた。その後、ぶり返し的な大きいプラスを示した後は失速、もみあいの状態にシフトする形となっていた。

上記の通り2016年6月は前年同月の反動もありマイナスに転じたが、概してその後は起伏を見せながらもプラスを維持している。数字的には堅調な状態にあると見て良いだろう。それゆえにここ数か月の失速感はトレンド転換の可能性も多分にあり、注意を払う動きには違いない。

 

昨今の動向・斜め読み


不動産全般の視点で昨今の動きとして目に留まるのは、「耐震・免震性」「節電・創電」など、震災の経験を元に大きな注目を集めているテーマを捕えた住宅が通常化しつつあること。「住宅新築の際には、可能ならばエネルギー関連に配慮した設備を取り入れたい」との意思を持つ住宅購入希望者は多く、売り手側としても絶好の機会到来となる。元々これらの機能は住宅向けサービス・オプションとして存在していたが、震災をきっかけに加速度的に浸透を深めつつある。

関連する新商品や関連サービスも続々と開発・展開され、さらに昨今では景気回復感への期待から、不動産業も活況の気配を見せ、資金と商品が回り始めている。住宅の建て替え、整地を経ての新設なども以前と比べて増加しているのが実感できる。

昨今の住宅建設市場に対するマイナス要因として考えられるのは、消費心理そのものの低下(家計事情の変化が起因、就業継続の不安によるローン構築への疑念、消費税率の引上げ)、購入を検討していた地域不動産における、地震などの天災リスク再検討に伴う購入留保の動き。

消費税率改定を経て、住宅関連の各指標は急成長から横ばい、そして強い低迷感に移行。そしてその後の回復が見えてこない状況が続いており、不安を覚えさせる。昨今では昔の建築様式による住宅で、税金の問題から仕方なく存続させているものの、空き家状態が続いている廃墟的な物件の増加が問題視されており、これにまつわる行政の施策を促進する特別措置法「空家等対策の推進に関する特別措置法」が2014年11月19日に成立している。そして2015年5月26日に全面施行が行われたことに絡み、国土交通省でもガイドラインを発表している(【空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報(国土交通省)】)。今後この方の適切な運用により、住宅事情に刺激が与えられる可能性もある(【空家数増加の実態をグラフ化してみる】、【空家等対策の推進に関する特別措置法が無事成立】)。ただし現状ではその効用が生じたような動きは、少なくとも建築着工統計調査報告からは見受けられない。

また【都市部在住の人に聞きました「地方移住はアリ?」4割は「考えてもいいカナ」】などでも解説しているが、将来の人口漸減、地方の過疎化問題に関し、都市部在住者の地方移住啓蒙策や、地域の居住地域に関する都市計画の見直しも検討されており、中長期的に住宅事情が大きく変動する可能性もある。さらに昨今では同居は社会観の変化から難しいものの、近居ならば許容できるとのことから(【現在同居中5%、同居意向あり13%、近居ならOKは15%…親世代との同居・近居事情】)、親世帯との近居スタイルを勧める形での提案型住宅も増加しており、注目に値する。

震災をきっかけに消費性向、人々の生活スタイル・考え方が、震災以前と比較すると保守的・中庸的・地域コミュニティを重視する動きを見せている。そして高齢化社会・核家族化の加速化で、物理的な行動範囲の狭いシニア層比率が増えたのも、保守化志向・地域社会重視の原因の一つに他ならない。それら人々の「心の動き」「自分が住む周辺地域に対する評価の再確認」が、住宅需要の変化をもたらしている。

住宅を提供する側も、その変化に対応した取り組みが求められる。住宅そのものだけでなく、バリアフリー、買物困難者の問題など、内部施設、地域サービスまで含めた、包括的環境整備の観点からの「住まい」の提供(狭い範囲では無く、広い範囲での「住環境」の提供。上記の「近居」もその一形態)も、動きを見せてくる。そこには不動産業界だけでなく、小売、福祉など複数の業界を巻き込んだ、総合的な流れ、連携の動きが伴うことになるだろう。


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住宅の特注家具の設計及び施工管理: カワジリデザイン(k-design) H5年~現在: 家具データ販売・ 家具アドバイザー・ 家具に関する記事のライティング

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