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意外とお金はかからない?! 一箇所に留まらない暮らし方 多拠点生活のススメ【前編】<多拠点生活対談>


意外とお金はかからない?! 一箇所に留まらない暮らし方 多拠点生活のススメ【前編】<多拠点生活対談>
小林 希(旅作家)
佐々木 俊尚(作家・ジャーナリスト)

 東京、軽井沢、福井の3拠点生活をおくる、作家でジャーナリストの佐々木俊尚さん。
そしておもに東京、瀬戸内の島々、海外の3つで生活している旅作家、小林希さん。
「場所に縛られない暮らし」に焦点を当てた対談をおこないました。

 一箇所にとどまらない魅力とは何か。なぜ生活の拠点を多箇所におくのか。

 多拠点生活の基本的な「なぜ? どうして?」から始まり、実際始めてみてこうだった、
多拠点生活あるある、などなどを一緒に考えました。(2017年5月18日旅の本屋のまどトークショーより)

 人と会うための東京、自分と向き合うもう一拠点

佐々木 小林さんは東京にいるのと旅に出るのは、どれくらいの割合なんですか? 

 小林 東京に半分はいないですね。1年のうち150日くらいだと思います。思い切り1ヶ月東京にいることもあれば、数ヶ月海外に行ってしまうこともあったり。

 佐々木 じゃあ年間スケジュールとか決まっているわけではない? 

 小林 そうなんです。未来はまったく見えない状態で。主に東京・瀬戸内海の島・海外のどこかにいます。

 佐々木 僕の場合だと、今の季節なら月のうち1週間軽井沢で、4、5日福井。残り、月の半分が東京っていう3拠点生活ですね。なんで東京が多いかって言うと、トークイベントがあったりもするし、ありとあらゆる意味で色んなものが東京に集まっているから。インターネットが普及して通信が容易になればなるほど、実際に会うことの重要性が高まるよね。一方で福井には東京にいない人たちがいる。全然違う世界を生きている感じで面白くて、そこに行くのが楽しみっていう。軽井沢ではそもそも人と交流しない(笑)

 小林 私も、東京は人と会ったり仕事をしたり。海外は定住というよりは旅なんですけど、ものすごいインプットとアウトプットを同時にしていて。著書のほとんどは旅先で書き上げているんですよ。島では何もせずゴロンとして、癒しかな。

 佐々木 僕も軽井沢では何をしているかって言うと、人と会わずに延々と原稿を書いたり本を読んだり。何もしてない時間って意外とないじゃないですか。日常を考えても空いてる時間にすぐスマホを見ちゃったり、予定が空いてるとすぐ埋めちゃったりしますよね。軽井沢にいるとそれがない。時間がたっぷりあるんですよ。なるべくTwitterとか見たりしないで、自分の中に深く沈んでいく時間を持てる場所が大事だなと。


 多拠点生活をするきっかけは? 

佐々木 僕はずっと東京で仕事をしていたんですけど、震災があった年の夏、これは首都直下型地震が来るんじゃないかなとか考えてですね、東京にしか家がないのはやばいなと思ったんですよ。夫婦揃って実家も遠いし、気軽には帰れない。北は札幌・仙台・福島、西は伊豆と色々探しました。最終的に選んだのは軽井沢。東京から近いし、そこそこ都会的な街なので住みやすい。

 そして3年前くらいから、妻が定期的に福井で仕事をするようになって、聞いてみたら家賃がめちゃくちゃ安い。今借りているところは、越前町の町役場が持ってる物件なんですけど、色々交渉して月1万8千円で友達の会社とシェアしてるので、僕が払うのは9千円なんですよね。じゃあ借りちゃおうと。

 小林 家賃9千円は安いですね!  たしかに、1つの拠点に留まらないんだったら、シェアしたほうが効率よく住めますね。

 佐々木 瀬戸内海に拠点を持とうと思ったのは、なぜですか? 

 小林 家を借りているわけではないですが、瀬戸内海の島にゲストハウスを立ち上げて。今は、時々そこに滞在しています。

 佐々木 拠点を作っちゃったんだ。

 小林 瀬戸内海に讃岐広島という島があるんですけども、香川県の丸亀から船で20分くらいのところなんですよね。で、そこの島に行ったときに、あるおじさんおばさんと出会いまして、なぜかふらっと来た旅人に、このままだと島に人が来なくて、無人島化してしまうって話をされて。翌月にまた訪れて、「ゲストハウスを作りませんか?」って提案したんです。その島はゲストハウスもないし食事処もないんですね。

 佐々木 じゃあ観光客が来ても何もしようがない。

 小林 提案したら、その場で「やろう」と決まって、それから島の大工さんとか偉い人とかが来て、とんとんと話が進んでいって。毎月通って1年半かけて宿をオープンさせました。

 佐々木 結構時間かかってますね。資金とかはどうしたんですか? 

 小林 資金は……。完全に皆有志です。私は直接運営に携わってはいないので、一切お金は入ってこないんですけど、始めからそのつもりでした。それより「帰る」場所ができてすごく嬉しいなと思います。


 気に入った土地に拠点を「作る」のもアリ? ! 

佐々木 レディーフォーっていうクラウドファンディングのサービスがありますよね。あれを見てたらね、地方のゲストハウスとかすごく多い。東京とかでアンケートをとると、20代の40%は地方に住んでみたいと思ってるっていう結果が出てね。最初に1人が行って、その友達が連れられていき、その友達が行くと、「あそこにはコミュニティがあるらしい」ってことで、東京の普通の若者が伝をたどっていくってパターンがすごく多いんですよね。

 でも、Iターンコミュニティとして有名な四国の徳島県の神山町とか、島根県の隠岐島の海士町、あとは岩手県の遠野市とかいくつかあるんだけども、そこに行く理由って特にない。先に行った人がいるからみんなそこに集まってる。面白いのは、じゃあそこで3人とか4人とか10人とか集まってくると何をするかって言うと、最初に作るのがゲストハウス。

 小林 そうなんですねえ。

 佐々木 なんでかって言うと、次々に行ってみたいって人が増えてくる。そのときに、日帰りできないじゃないですか。田舎だから。そういうときに、泊まる場所がないよね、じゃあゲストハウス欲しいよねっていうのが第一で、次にできるのが大体カフェ。

 小林 カフェ!  なるほど。

 佐々木 集まる場所が欲しいよねって。その後はパターンがいくつかあるんですけども、3つ目にできるもので一番多いのがクラフトビール屋。それからパン屋。それも、田舎で売ってない、ハード系のドイツパンとか食べられる店。東京のパン屋、西荻あたりでパン屋をやってましたって人がやってくる(笑)。そうやってコミュニティ広がってくってパターンがすごく多い。だから今の小林さんの話を聞いて、まさにその最初の段階かなみたいなね。そういう話だなと思って。


 多拠点生活のお金事情とは!? 

小林 「多拠点生活はお金がかかるでしょ?」とよく言われるんです。実際、皆さんはどうしているんでしょう? 

 佐々木 僕の知り合いにも多拠点生活を送っている人は結構いるんですが、まずは生活コストを下げている。例えば今まで住んでた2LDKの東京の家をワンルームにする。田舎に行けば家賃は安いので、そっちを広くする。これまで東京が中心で田舎が出先って考え方だったのを、田舎が中心で東京が出先って考え方に変えるってことだよね。これでだいぶコストが削減できます。

 あと地方の場合、生活コストもかなり下げられるんですよね。そのためには人間関係が大事で。普通に田舎のスーパーで買い物してると高いわけ。その代わりにおじいちゃんおばあちゃんと仲良くすれば、野菜は勝手にやってくる(笑)

 小林 野菜はドアノブにかかってますね。魚とかもやってきますね。

 佐々木 そっか島だと魚もか。そうするとほとんど食費はね、かからない。あとは部屋の改造も全部DIYでやるとか。最近ね、リノベのノウハウを共有しましょうって活動もあちこちである。そういうのに参加して、自分で壁紙を変えられるようになったりしていくと、劇的に生活コストは下がると思いますね。

 小林 私も会社を辞めて収入が下がった生活の中で、なんでずっと旅できるのって言われるんですけど、劇的に生活コストが下がってる(笑)。だから全体的になんかすごく底辺に近いようなグラフであっても収支がゼロにはならない。でもその中で経験できることとか見るものとか得たもののほうが多くて、幸福度もすごく増えて。

 佐々木 ニートであちこち旅行してる友達が、和歌山の限界集落に1ヶ月ぐらい滞在したことがあって「意外と仕事があった」って言っていました。近所のおばあちゃんに塀を直してくれって言われて直してやったり、駅まで車で送ってあげたりとか。そういう色んな手間仕事をしてたら飯が食えるらしいです。

 小林 もう物で返ってきますもんね。最近は海外だと農業体験のプログラムとかがあるので、農業の手伝いをする代わりに食事と泊まるところを確保してくれるっていう世界的なネットワークがあるんですけど、そういうのを使って世界を転々としている人もいるし。

 佐々木 あと収入をどうするかってのもあるけど、ブログで食べてる人もいれば、noteとかで色々作っている人もいる。色んなところをうろうろしながら、その拠点拠点でご飯を食べていくってやり方もアリですよね。

>>>中編へ続く

 ・・・

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■小林 希(旅作家)
1982年東京都出身。元編集者。 新卒から7年勤めた出版社を辞めて世界一人旅へ。帰国後、その旅のことを綴った『恋する旅女、世界をゆくー29歳、会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎文庫)で作家デビュー。著者に、『泣きたくなる旅の日は、世界が美しい』(幻冬舎)や『美しい柄ネコ図鑑』(エクスナレッジ)など。雑誌『Oggi』(小学館)で旅コラムを連載中。BSフジで『小林希世界の猫宿』毎週土曜日放送中。現在50カ国以上をめぐる。

◆インスタグラム&ツイッター:nozokoneko


■佐々木 俊尚(作家・ジャーナリスト)
1961年兵庫県出身。毎日新聞社などどを経て2003年に独立し、テクノロジから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで幅広く取材・執筆している。最新刊は「そして、暮らしは共同体になる。」。「21世紀の自由論? 『優しいリアリズム』の時代へ」「キュレーションの時代」など著書多数。議論コミュニティ「LIFE MAKERS」主宰。TABI LABO創業メンバー。TOKYO FM「タイムライン」MC。フジテレビネット放送・ホウドウキョク「あしたのコンパス」アンカー。テレビ東京「未来世紀ジパング」レギュラーコメンテーター。










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住宅の特注家具の設計及び施工管理: カワジリデザイン(k-design) H5年~現在: 家具データ販売・ 家具アドバイザー・ 家具に関する記事のライティング

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